抽出と利用方法

ハーブは食用になったり健康の手助けとして利用できます。私はハーブティーとして売られているハーブで作っていますがガーデニングで育てているハーブを使うのもいいですね。

ハーブには有効成分がいくつも含まれて水にとける水溶性有効成分(パントテン酸・ビオチン・サポニン・タンニン・葉酸・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB3・ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンCなど)を抽出するには熱湯や水(インフューズドといいます)を使います。

油溶性有効成分(カロチン・ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンK・精油など)を抽出するには植物油(インフューズドオイルといいます)で抽出します。

アルコール(35度のホワイトリカー・40度以上のウォッカ・無水エタノール・ラム酒など)で抽出させるチンキは水溶性成分と油性成分の両方を含みます。アルコールは保存剤の役割にもなるので長期保存が可能なのでハーブティーより私はチンキがおすすめです。(私はハーブティーが苦手なこともありまして*^^*)
アルコールも苦手なのでチンキを使ってハーブバス、ハーブを使った手作りコスメ、などいろいろ活用できます。

ハーブの効果は穏やかで1ヶ月〜2ヶ月くらい続けて服用するころで薬効など書かれている効果がでますので気長にお続けくださいね。でも妊娠中や特定の病気には向かないハーブもあるので調べてから使用しましょう。

 

   
チンキ

ハーブのアルコール漬けです。水溶性成分と油性成分の両方を含み、体内への吸収がよく、症状に早く作用し保存が1年と長いなど、多くの利点があります。

チンキの作り方

熱湯消毒した密閉ビンにドライハーブ10g(フレッシュハーブの場合は25g)をすり鉢などですりつぶし、アルコール(35度のホワイトリカー・40度以上のウォッカ・無水エタノール・ラム酒)40ml〜100mlを入れ密閉して冷暗所に置き1日3回瓶を振りハーブを良くなじませます。

2週間〜6週間(ハーブによって違いエキナセアやカモミールなどだいたいのハーブは2週間ですがセントジョンズワートは6週間です)過ぎたら清潔な容器にガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどで、こしてから最後まで絞りきります。

1回3ml〜5ml(茶さじ1杯くらいかな)を1日3回(計9ml〜15ml)を目安に、お湯などで薄めてお飲み下さい。飲みにくい場合はハチミツや果汁に混ぜてアルコールチンキが飲めない場合は1回分のチンキをカップに入れて沸騰したお湯を注ぎアルコール分を蒸発させて冷ましてお飲み下さい。

アルコールは保存料として加えれるくらいなので、遮光瓶で1年くらい保存がききます(2年と書いている本もあります)。

消毒液として作る時は無水エタノールを多めに入れるのがお勧めです。チンキアルコールは化粧水などに保存料として加える事ができます。

アルコールとハーブの割合ですが10:1〜4:1など本によって分量が違うので適当にお作りください。

 
  アルコールを含まないチンキ

胃炎・肝炎・妊娠中・子供など、アルコールチンキが適さない場合は上記チンキのアルコールの代わりにリンゴ酢や黒酢などで作るのはどうでしょう。でもアルコールで作るのと効果は違うと思いますがどうなんでしょうね?

アルコールチンキの場合は1回分5ml程度のチンキに熱湯を注ぎアルコール分を蒸発させ冷ましてから飲めば大丈夫です。

インフューズドオイル(浸出油)日光を利用する冷浸法

花びらのような柔らかいデリケートな部分やフレッシュハーブに向いているのでマリーゴールドやセントジョンズワートがおすすめです。オイルの種類は用途に応じて変えてみてください。

作り方

ドライハーブ250g(または刻んだフレッシュハーブ500g)をガラス瓶につめハーブが完全にかぶるくらいの植物油(オリーブオイル・サフラワーオイルなど)500ml(2カップ)をそそぎ入れ密閉します。

直射日光のあたる場所に置いてしばらく漬け込んで有効成分を抽出します。1日1〜2回混ざるように瓶を振って2週間経過したらガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどでこしてから清潔なガラス瓶につめて保存します。1〜2週間後そのなかに新しいハーブを入れると効果が高まります。

*製作した日付を書いて保存します。冷暗所に保管すれば1年くらい保存できます。あれば酸化防止に小麦胚芽油を10%ほど加えると良いでしょう。

 
  インフューズドオイル(浸出油)熱を加える温浸法

ジンジャー・ローズマリー・カモミール・バジル・タイムなどがおすすめでオイルの種類は用途に応じて変えてみてください。

作り方

ドライハーブ250g(または刻んだフレッシュハーブ500g)をガラス瓶につめ完全にかぶるくらいまで植物油(オリーブオイル・サフラワーオイルなど)500ml(2カップ)をそそぎ入れたボウルを湯煎にかけて有効成分をとりだす為に30分〜1時間ほど中火にかけます。

ガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどでこしてから清潔なガラス瓶につめて保存します。

*製作した日付を書いて保存します。冷暗所に保管すれば1年くらい保存できます。

抽出液

沸騰しているお湯400mlにドライハーブ15gを入れ10分蓋をして茶こし・ザル・ガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどでこして出来上がりです。 

 
  浸出液

葉や花など柔らかい部分の抽出に適しています。

ハーブティーと同じ容量で簡単に作れます。熱湯150mlにドライハーブ10g(フレッシュの場合25g)を入れ(カップ1杯でしたら小匙2杯くらいです)蓋をしてポットカバーをかけて10分蒸らします。茶こし・ザル・ガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどでこして出来上がり。 

*保存がきかないので、使う時にそのつど作ります。

煎出液

根・樹皮・若枝・果実のような硬いハーブに適しています。

鍋にドライハーブ30g(フレッシュの場合60g)と水750mlを入れ沸騰したら火を弱め3分の2くらいになるまで1時間ほど煮立てます。

茶こし・ザル・ガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどでこして出来上がり。

*保存がきかないので、使う時にそのつど作ります。

 
  煎じ液

根・樹皮・若枝・果実のような硬いハーブに適しています。

鍋にドライハーブ30g(フレッシュの場合60g)と水750mlを入れ沸騰したら火を弱め半分くらいになるまで煮立てます。

茶こし・ザル・ガーゼ・キッチンタオル・コーヒーフィルターなどでこして出来上がり。

保存がきかないので、使う時にそのつど作ります。

ワイン

ハーブを広口瓶に入れ良質のワインを注ぎます。ハーブが完全に浸っていないとカビが生えるので注意して下さい。ふたをして3〜10日間寝かせます。

果実をワインに漬けてトニックワイン(薬用酒)も作れます。

 
  ハーブの薬用酒

ハーブ100g(数種のドライハーブをミックスすると相乗効果が期待できます)をブランデーや焼酎蒸留酒(ホワイトリカーなど)900mlに1ヶ月〜6ヶ月程度浸けてつくります。

お好みで氷砂糖0g〜100g、皮をむいたレモンを1/4に切ったもの0個〜1個を入れてください。分量は目安ですのでご自分で加減してお作りください。

薬用酒の1回分として飲む目安は7〜10ccです。健康の為に少量を長く続けてお飲み下さい。ハーブを漬け込んだままで瓶から引き上げる必要はありませんが料理に使えるので途中で引き上げて利用することもできます。

お酢にひと味加えハーブビネガーにいかがですか? 

作り方

ハーブ20gに米酢200ccを入れあまり暑くならない場所に置いて時々振って香りを引き出します。1週間くらいで香りすれば出来上がりですが2〜3週間置くと香りが酢になじんで落ち着くのでお好みで香りが弱ければハーブを足し、香りが強ければお酢を足す。酢に香りが移ったら中のハーブをこしてお使い下さい。

瓶の中に一枝、入れておくとよいです。   

 
  ハーブバター

フレッシュハーブを使います。収穫したハーブは洗ってよく水気をきっておきます。

フレッシュハーブ(エディブルフラワーなど)を細かく刻みバターを常温で柔らかくしたものにハーブ・レモン汁(少々)・塩・コショウを加え、お好みでおろしニンニクも加えます。

それらを混ぜ合わせ容器に入れ冷蔵庫で冷やし固めて出来あがりです。(かたちは容器で変ります)

シロップ

ハチミツまたは未精製の砂糖を使って浸剤や煎じ液を保存するものです。シロップは咳止めに最高でハチミツは特に痛みを鎮めます。

作り方 

標準量の浸剤または煎じ液500mlを片手鍋で加熱しハチミツまたは未精製の砂糖500gを加えて混ぜながら溶かす。自然に冷まし着色ガラス瓶に入れて栓をする。(シロップは発酵しやすいのでコルク栓を使用する方が良いでしょう)

標準使用量1日3回5〜10ml が目安です。

 
  粉末とカプセル

ハーブの粉末は水に混ぜて飲んだり食品にふりかけたりカプセルに入れたりして使うことができます。家庭で粉末にした場合ハーブの成分が変化することがあるようなので市販の粉末を使う方が効果があるようです。標準00号のカプセルには200mg〜250mgの粉末が入ります。 

湿布

布(柔らかい木綿・ガーゼ・脱脂綿など)に浸剤・煎じ液・水で薄めたチンキ(100mlのお湯に2mlのチンキ)を浸し痛むところにあてて使います。

液は暖かくしたり冷やしたりして必要に応じて繰り返し湿布して下さい。バックに入った飲み終わったハーブティーは袋のまま湿布として使えます。

 
  軟膏

軟膏は油脂だけで作りクリームと違って水を使わないので皮膚に浸透せず表面に別の層を作るものです。

皮膚がただれたり、かぶれたときなど水から保護する必要があるときに適しています。

作り方

ボールにワックス(ワセリン・軟質パラフィンワックス)500gを入れ湯煎にし溶かしながらドライハーブ60gを加えハーブがかりかりになるまで2時間ほど加熱する。

冷浸法や温浸法で作ったインフューズドオイル100mlにチンキ50mlを加えてクリームにすることができます。蜜ロウ25g無水ラノリン25gを加えて加熱しこして温かいうちにビンに移し出来上がりだそうです。

クリーム

作り方

鍋にお湯を沸かし乳化性軟膏150gと水80mlを入れたボールをのせて湯せんにして溶かしグリセリン70ml水ドライハーブ30gを加えます。

冷浸法や温浸法で作ったインフューズドオイル100mlにチンキ50mlを加えてクリームにすることができます。蜜ロウ25g無水ラノリン25gを加えて加熱しこして温かいうちにビンに移し出来上がりだそうです。

 
  マッサージオイル

冷浸法や温浸法で作ったインフューズドオイル20ml(オリーブオイル・アーモンドオイル・小麦胚芽油・ベビーオイル他)にチンキ10ml(精油5〜10滴でも可)を混ぜて作ります。

ローション

普通肌

ミネラルウォーター(精製水・ハーブウォーター・ハーブティー)100mlにアルコール(消毒用エタノール)大さじ1杯グリセリンを小さじ1杯にお好みで精油かチンキを適量入れます。

冷蔵庫に保存し1ヶ月くらいで使い切って下さい。

油性肌

ミネラルウォーター(精製水・ハーブウォーター・ハーブティー)100mlにアルコール(消毒用エタノール)大さじ2杯グリセリンを小さじ1杯にお好みで精油かチンキを適量入れます。

冷蔵庫に保存し1ヶ月くらいで使い切って下さい。

乾燥肌

ミネラルウォーター(精製水・ハーブウォーター・ハーブティー)100mlにアルコール(消毒用エタノール)大さじ1杯グリセリンを小さじ2杯にお好みで精油かチンキを適量入れます。

冷蔵庫に保存し1ヶ月くらいで使い切って下さい。

敏感肌

ミネラルウォーター(精製水・ハーブウォーター・ハーブティー)100mlにグリセリンを小さじ2杯を入れます。

保存が利かないので1週間くらいで使い切って下さい。

使用前にパッチテストをしてください。

 
  リップクリーム

容器に蜜ろう小さじ1杯らいと植物油(ホホバ油など)15ccを入れ70〜80度位のお湯が入っている鍋に先ほどの容器を入れて湯が入らぬよう注意しながら溶かします。溶けたら、湯から容器を取り出し素早く精油を3〜4滴垂らし竹串などでかき混ぜます。固まったら出来あがり。

唇につけるものなので精油の種類や量には気をつけてください。

ストロベリーパック

つぶしてペースト状にした苺に小麦粉、コーンスターチ、牛乳、ヨーグルト、蜂蜜のうち1つを混ぜたもので、パックして洗い流します。1週間に1回か2回くらいが目安です。

苺の代わりにハーブ溶液(チンキや抽出液など)を使えます。

 
  石鹸

市販されている無着色・無香料の石鹸100gを細かくした石鹸の粉に250ml(1カップ)の水と大さじ1杯のハーブを弱火で15分ほど鍋で煮てガーゼなどで、こしたハーブの抽出液を入れ10分ほど湯せんしてお好みの型に流し込みます。翌日固まったらハーブ石鹸のできあがりです。

ラベンダー・ローズマリー・ミント・カモミール・タイムなどおすすめです。ハチミツや蜜ロウなどを使う作り方もあります。

リンス

抽出液にビネガー(りんご酢)を10%入れるとリンスになります。

 
  ハーブバス

作り方1:カップ1杯のハーブティーをお風呂に入れればOKです。

作り方2:カップ1杯のハーブティーにアルコールかグリセリンに溶かしあれば精油を2〜3滴のプラス。

作り方3:ドライハーブ(フレッシュハーブ)を1〜3種類布袋や不織布などに入れ蛇口のお湯がかかるようにしたままお風呂のお湯を入れます。

ボディスクラブ(パック)

きな粉大さじ3杯、細かくしたドライハーブ大さじ3杯、はちみつ大さじ1杯を混ぜて使います。

身体や顔につけ優しくマッサージまたはパックして下さい。

 
  香水

無水エタノールに15%の精油を入り、冷暗所に置きなじむように毎日約2週間振ります。

精油でつくった香水は普通の香水と違いあまり香りませんので、ほんのり香るかなって程度です。殺菌消臭効果があり自分で思っているより香りはしているようです。

ルームコロン

エタノールに精油を1種類から3種種類まで20適入れシェイクします。無水エタノールを使用したときはミネラルウォーターを足して出来上がりです。瓶のスプレー容器などに入れて使用します。 

 
  蒸気吸入(スチーム)

カタル・ぜんそく・鼻炎などに適した方法で茶さじ1〜2杯のドライハーブをボウルに入れ熱湯を注ぎます。すぐにボウルをおおうように顔を近づけ頭からタオルをかぶり熱い蒸気を吸入するようにして冷めるまで続けます。

美肌にも効果があります。ハーブ入りのお風呂でも同じような効果があります。

空気清浄

ドライハーブ5g、アルコール50ml、を混ぜてから精製水30mlを加える。または精製水にアルコールで作ったチンキや精油を入れても簡単にできます。ルームコロンより少なめでOK。

 
  ハーブティー

1杯分のハーブティーは、小さじ1杯のドライハーブに200cの熱湯を注ぎ3分〜5分待って成分を抽出します。薬効を高めたい場合は、ハーブをブレンドしたりお湯の分量を減らしたりします。

生のハーブは刻んでティーポットを用意しスプーン3杯分のハーブを入れ熱湯を注ぎます。5分ほど蒸らしてできあがりです。あればポットカバーをかけてください。

お好みでハチミツ・ミルク・ジャム・砂糖・レモンなどを加えて召し上がりください。酸味のあるハーブにミルクをそそぎますと分離します。(とっても気持ち悪かったです〜)ミルクはカモミールがおすすめみたいです。

ハーブキャンドル

作り方

蜜ロウかロウソクのチップ(市販のロウソクを削ってもいい)100gを湯煎にかけて溶かします。ドライハーブ20gを加え割り箸で30分ほどかき混ぜます。(色を付けたい時はここでクレヨンを削って加えます)

コップや牛乳パックなど底に小さな穴をあけキャンドル用の芯を通し裏にビニールテープを貼り芯をまっすぐに引っ張り割り箸にくくりつけた中に、先ほどのものをこしてハーブを取り除き紙入れて固めます。

冷めてきたら精油3滴(あれば)を加え再度割り箸で混ぜます。固まってきたら花びらやラベンダーを入れます。完全に固まったら入れ物を破りロウソクの芯を短く切り出来上がりです。

蜜ロウは溶かして固まったあと、しばらくの間は粘土のように柔らかい状態が続きますので、好きな形を作れます。

 
   
美肌水  
   

 

ハーブは晴れた日の午前中に収穫し、風通しのよいところで1週間かけて陰干しで完全に乾燥します。あまり日数をかけると変色したり風味が変わってしまいますので日当たりのよい部屋で窓を開けて早めに乾燥させましょう。

ハーブが乾燥したら清潔で乾いた色付きのガラスか陶器に入れて密封し直射日光が当たらない場所に保管します。湿気が入るとカビてしまいます。

容器にハーブ名・日付などを書いたラベルを貼るようにして1年半〜2年で使いきるようにしてください。
漬け込む時にフレッシュのハーブを使う場合は、半日前によく洗い水気を完全に切って下さい。
チンキや化粧水など保存できるものを作ったときは製作した日付を書いておきましょう。

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